自然豊かで静かな街の雰囲気と調和する、落ち着いた色合いのM邸。「子どもがのびのびと健やかに育つ場所」を求めて、馬場住宅に想いを託したのだそう。見学会に参加し、自身の目で確かめて「自然素材の質感や、和のイメージが理想通りで即決しました」と話すご主人に勧められて玄関を一歩入ると、杉のいい香りと無垢材や漆喰の柔らかい素材感がとても心地好い。幼い姉妹が賑やかに走り回る広々としたリビングには、樹齢200年を越える杉の木で作られた、見事な「大和天井」が家族を見守っているかのよう。手刻みの木材を金物を使わず、込み栓で固定する木組みで仕上げた伝統美に、ここを訪れる多くの人が目を奪われることだろう。水回りは主婦目線のこだわりを集約。玄関からキッチン、洗面所、バスルームと一直線の家事動線に加え、愛飲家の奥様たっての希望で日本酒のコレクション棚、食器収納や作業台も合わせてキッチンの壁一面に作り付けた。意匠を凝らした引き戸で目隠しもできるので、急な来客に慌てることもない。更には、エネルギー消費を抑える低炭素住宅で、一年中快適に暮らすことができるのはもちろん、友人を招いて食事会や親子でクッキング等々、夢も膨らむ。Mさんは、家族の笑顔を育む特別な場所を手に入れたのだ。